私、アルトが日々の練習の中で閃いた弓道に関する発見を紹介するページです。
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みなさん、お久しぶりです。アルトです。今日は、私の長年の病··「早気」を撲滅するために、いろいろ試した中から最近特に効果があったと思われる練習法を紹介したいと思います。
そもそも、「早気」とは弓をやっていくうえで誰もが一度は体験するのではないかと思われるくらいかかりやすい病で、特に的に当たるという感覚に慣れてきたころになりやすいものです。早気になる原因として考えられるのは当たる感覚、つまりは当て勘というものが付いてきて、会に入って詰め合い、伸び合いをしなくても離れの際の左右のタイミングさえ合えば的に当たってしまうという事実を知ってしまうと、会で伸び合うということよりもどのタイミングで離そうかという方へ意識がいくようになるのです。そしてそのままタイミングで当てる癖を付けてしまうと次第に会で努力しなくなり、挙句の果てには会に入ったと同時、ひどい時には目通りを過ぎた瞬間に「ここで離さないと外れちゃうよ~♪」という悪魔の囁きが頭の中に響き渡り、自分の意志とは関係なく体が反射的に離してしまうという事態に陥ってしまうのです。一度こうなってしまうと、どんなに持とうとしても体が勝手に離してしまうためどうしようもなくなってしまいます。そして早気の進行とともに当たりが落ちていき、やがては廃弓(悪癖が治らず弓をやめざるを得なくなること)という最悪の結果を招いてしまうことになるのです。
早気を治す方法としては様々なものがあります。私が試したものの一例を挙げますと··
· 太陽が地平線からゆっくりと昇る姿を想像し、地平線から太陽が完全に切り離された瞬間に離れを迎えるという方法
(一瞬で夜明けを迎えてしまい失敗··)
· 遠くから波がゆっくりと押し寄せてくる様子を想像し、波打ち際の手前で一度波が沈み、そこから急上昇して一番高くなったところで離れを迎えるという方法
(津波レベルの速さで大波が押し寄せ敗北··)
· 会で目をつむる
(つむったまま離してしまい断念··)
· 的前に自分の大切な人に立ってもらう
(これはやってません、というか絶対に離してしまうのでやっちゃいけません!死人が出ます)
とまぁどれも有効な解決策にはなりませんでした。
ある日、仕事帰りに弓矢も持たずフラっと道場に寄って、何の気なしに的前に向かって徒手で八節をやっていた時のこと、会に入ってそのまま矢筋方向と縦方向に伸びてみました。すると弓の力がかかっていた時には感じられなかった「伸びる」という感覚が不思議と体に伝わってきたのです。その時に気付きました。私は今まで「会を持つ」ということばかりに囚われていて、肝心の「伸びる」という感覚に目を向けることを忘れていたということに。それからというもの、平日はとにかく徒手で限界まで伸びて離れるという練習を繰り返しました。つまりは頭ではなく感覚で早気を克服しようと思ったのです。
この練習を続けた結果、私の射は劇的に変わりました。今までの「持つ」という意識から「伸びる」という意識に自然に変わっていき、実際に弓を引いての練習においても、そんなに弓にしがみつこうとしなくても、徒手での感覚を思い出して矢筋と縦方向に伸びることができるようになったのです。それとともに自然と会は伸び、弓との一体感を楽しむ余裕さえ出てきたのです。これは私にとって意外な閃きというよりも発見でした。
そこで私は矢数をかける練習から一射ごとに体が感じる感覚をつかむ練習に切り変えました。「感覚ノート」というものを作り、そこに行射番号、的中、射において感じた感覚(伸び、弓との一体感等)、的中個所などを一射引くごとに記していったのです。すると、今までの自分の射に足りなかったのは表面的な射技(形)ではなく、会での伸びや弓との一体感といった感覚的な部分(実)だったのだということに気付かされました。弓道の醍醐味を味わえたような気がした瞬間でした。
早気でお悩みの方··いかがでしょうか?
そもそも、「早気」とは弓をやっていくうえで誰もが一度は体験するのではないかと思われるくらいかかりやすい病で、特に的に当たるという感覚に慣れてきたころになりやすいものです。早気になる原因として考えられるのは当たる感覚、つまりは当て勘というものが付いてきて、会に入って詰め合い、伸び合いをしなくても離れの際の左右のタイミングさえ合えば的に当たってしまうという事実を知ってしまうと、会で伸び合うということよりもどのタイミングで離そうかという方へ意識がいくようになるのです。そしてそのままタイミングで当てる癖を付けてしまうと次第に会で努力しなくなり、挙句の果てには会に入ったと同時、ひどい時には目通りを過ぎた瞬間に「ここで離さないと外れちゃうよ~♪」という悪魔の囁きが頭の中に響き渡り、自分の意志とは関係なく体が反射的に離してしまうという事態に陥ってしまうのです。一度こうなってしまうと、どんなに持とうとしても体が勝手に離してしまうためどうしようもなくなってしまいます。そして早気の進行とともに当たりが落ちていき、やがては廃弓(悪癖が治らず弓をやめざるを得なくなること)という最悪の結果を招いてしまうことになるのです。
早気を治す方法としては様々なものがあります。私が試したものの一例を挙げますと··
· 太陽が地平線からゆっくりと昇る姿を想像し、地平線から太陽が完全に切り離された瞬間に離れを迎えるという方法
(一瞬で夜明けを迎えてしまい失敗··)
· 遠くから波がゆっくりと押し寄せてくる様子を想像し、波打ち際の手前で一度波が沈み、そこから急上昇して一番高くなったところで離れを迎えるという方法
(津波レベルの速さで大波が押し寄せ敗北··)
· 会で目をつむる
(つむったまま離してしまい断念··)
· 的前に自分の大切な人に立ってもらう
(これはやってません、というか絶対に離してしまうのでやっちゃいけません!死人が出ます)
とまぁどれも有効な解決策にはなりませんでした。
ある日、仕事帰りに弓矢も持たずフラっと道場に寄って、何の気なしに的前に向かって徒手で八節をやっていた時のこと、会に入ってそのまま矢筋方向と縦方向に伸びてみました。すると弓の力がかかっていた時には感じられなかった「伸びる」という感覚が不思議と体に伝わってきたのです。その時に気付きました。私は今まで「会を持つ」ということばかりに囚われていて、肝心の「伸びる」という感覚に目を向けることを忘れていたということに。それからというもの、平日はとにかく徒手で限界まで伸びて離れるという練習を繰り返しました。つまりは頭ではなく感覚で早気を克服しようと思ったのです。
この練習を続けた結果、私の射は劇的に変わりました。今までの「持つ」という意識から「伸びる」という意識に自然に変わっていき、実際に弓を引いての練習においても、そんなに弓にしがみつこうとしなくても、徒手での感覚を思い出して矢筋と縦方向に伸びることができるようになったのです。それとともに自然と会は伸び、弓との一体感を楽しむ余裕さえ出てきたのです。これは私にとって意外な閃きというよりも発見でした。
そこで私は矢数をかける練習から一射ごとに体が感じる感覚をつかむ練習に切り変えました。「感覚ノート」というものを作り、そこに行射番号、的中、射において感じた感覚(伸び、弓との一体感等)、的中個所などを一射引くごとに記していったのです。すると、今までの自分の射に足りなかったのは表面的な射技(形)ではなく、会での伸びや弓との一体感といった感覚的な部分(実)だったのだということに気付かされました。弓道の醍醐味を味わえたような気がした瞬間でした。
早気でお悩みの方··いかがでしょうか?
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尊敬します
細かいノートをとっていたのはこのためだったんですね。弓を持たないことで得る感覚、アルトさんのゆうとおり弓を持ってないときはそういう感覚を持てるようなきがしてきました。なるほど、なるほど。しかしこういう”ひらめき”を得るにはやはり真剣さと真摯な心がなければこそと思います。今度爪のあかください。
でも・・
理想と現実は程遠いものです。。練習ではうまくいっていてもいざ本番となると元に戻ってしまいまする。ヘタレな私・・まだまだ修行が足りんということです。悦子さん、じっじさん、今後ともよろしくお願いいたします
Re:無題
返信が遅れてしまい、すみませんでした。
徒手とは弓を持たず形だけをイメージしながら射を行うことです。
いわば「シャドーボクシング」ならぬ「シャドー弓道」といったところでしょうか。
>徒手ってなんですか?
徒手とは弓を持たず形だけをイメージしながら射を行うことです。
いわば「シャドーボクシング」ならぬ「シャドー弓道」といったところでしょうか。
>徒手ってなんですか?